昔話その1
私は以前金融機関に勤務する前信用保証協会に13年ほど
勤務していました。信用保証協会という組織は全国各都道府県に
あり、信用保証協会法という法律に基づいて設立されている公的な
法人です。信用保証協会の仕事には、第一に中小企業が銀行に融資
を受ける際に公的保証をすること、第二には都道府県の公的融資(制度融資)
の審査業務をすること、と言う大きく分けて二つの仕事があります。
私は、実際にお客さん(保証申し込みをした会社・自営業者)のところへ
行き帳簿・伝票・決算書を調べて保証できるかどうか判断する審査部門に
いました。
お客さんは銀行・都道府県から融資を受けるために必死です。だから、
申し込み書には自分には都合の悪いことはあんまり書きません。
ですから、帳簿・伝票・決算書から辻妻のあわないところがあれば、
徹底的に追求していかなければならない仕事だったんです。お客さん
の中にはこの融資が受けられないと倒産・廃業という人もいますし、
話をしている内に同情的になってしまって融資OKの稟議をあげた
ことも何度もあります。(今ではもう時効ですよね)それから、建設業
をしている業者の人と思って会社に行ったらその筋の人の事務所
だったと言う怖い思いもしたことがありました。
いろんな業種の人達と話をしていろいろ体験できました。
今となっては、なつかいし思い出です。
信用保証協会というとお堅いイメージですが、やはり職員の皆さんは
世情に通じた、情のあるごく普通の方たちなんですね。
東雲さんの読者として、また、仲間として、参考になる話です。
また、金銭的な悩みを抱えておられる方や経営者の方にも、大変参考に
なると思いますので、今後も期待しております。
僕も、業務の依頼者になる可能性のある人たちに、これまでの自分の
生き様というか、人柄を知ってもらうためにも、折を見て、経験談を書いて
いこうと思っています。
共に、頑張りましょう。
by horigon (2006-02-09 18:15)
信用保証協会・・・司法書士業務には馴染みの深い機関にいらっしゃったんですね。
本当に融資を受けられなければ危ないところほど、融資が受けられないということに(仕方がないこととは言え)矛盾を感じていたのですが、
そんな温情をかけていただけることもあるんですね。
なんだか嬉しいお話でした。
by コマちん (2006-02-09 23:17)
「元信用保証協会職員は見た!」って感じでおもしろいですね(すいません不謹慎ですかね…)。一般の人では知りえない事や経験談をまた楽しみにしています。では!
by jimusho-chikashitu (2006-02-13 19:17)
>horigonさん
私は保証協会職員の落ちこぼれですから。
公的機関であるから、情に流されず型にはまった
対応をすべきだったんですね。
これからも、昔話を時折話して行こうと思っていますので
よろしくお願いします。
>コマちんさん
融資を受けられないところに保証するのが
保証協会と思っていたのに、実際はそうではない
現実。あの頃は本当に悩みました、ストレスで
何回か出社拒否状態になったことも・・・・・
>謎の管理人さん
告白本「元信用保証協会職員が語る保証協会の現実」でも
書いてみようかなって・・・(笑)
機会があれば経験談また話そうとおもいます。
by 東雲の行政書士 (2006-02-14 12:05)
お金をいっぱい持ってる人は、簡単に借りることが出来るのに、
ほんとに必要な、お金がない人が借りることが出来ない…
理不尽な気もしますが、貸す側としては、返してもらうアテがないといけないし。
難しいところですね…
by 荒井太一 (2006-02-15 11:21)
>荒井さん
民間の金融機関なら返済が不安な人に貸し出しはできない
と思いますが、公的機関はもっと本当に融資を必要としている人
に貸し出してほしい。昔その職場にいた人間としてつくづくそう
思います。
by 東雲の行政書士 (2006-02-17 10:03)